●実は当店創業時はオーディオ店だったのです!
  1987年創業の当店は、オーディオ専門店として開業しました。学生数20,000人の福岡大学に隣接し、その当時の学生には大人気のオーディオを展示した当店は、毎日たくさんの学生たちがやってきて、とても賑やかでした。その頃毎日のようにお店に遊びに来ていた学生たちも今では50歳近くになり、なんとその子供たちが福岡大学に入学したり、当時当店でバイトしていた女子大生の子供さんが入学して、今春からうちのバイトをしています。当店も平成29年で30周年を迎えます。
  オーディオ主体のお店ではありましたが、次第に世の中はオーディオ不況になり、当店の周りにたくさんあったオーディオ店が軒並み閉店して、今日現在で当店だけになりました。かく言う当店もオーディオからプラズマテレビなどの映像関連、パソコン販売へと主力が変わっていきましたが、2009年7月にアトムチェーンに加盟し、全メーカー家電商品取り扱いが可能になりました。
  地域のお客様に密着した昔ながらの電気屋さんがほとんど姿を消し、小回りの利く電気屋さんが欲しかったと、当店のようなお店を、喜んでご利用していただけるお客様のために日々頑張っております!
  店頭には簡単なオーディオ商品を展示していますが、実は我が家に古くから愛用していたオーディオや、近頃手に入れた希少価値のレアものオーディオ、それと最新のハイレゾ関連機器を設置し、オーディオがお好きなお客様を時々お呼びして試聴会を行ったりしています。一部のメーカーも試聴のために貸出機器を持ってきてくれ、興味のあるお客様をご招待しています。

●自慢のオーディオをご紹介します!
今ではあまりやる人が少なくなった「マルチアンプ方式」で構成しています。
片CHに低音・中低音・高音・超高音と4つのスピーカーを
各々専用のパワーアンプを使って贅沢にならす方法です!
  @真中はAccuphase モノラルパワーアンプ M-100・・・1981年発売の500Wモノアンプです。低音専用のアンプとして使用しています。
A低音専用のスピーカーはTADの40cmウーファーTAD1601a・・・これは現行のスピーカーで昔からあこがれていた力強い低音が得意なスピーカーです。木製の箱(エンクロージャー)はたぶん40年ぐらい前のパイオニアの箱だと推測します。内部補強をして塗装して使っています。28Hz〜200Hzが担当領域です。
我が家のスピーカー全体像です。B一番上の大きなラッパがYLのホーン MB90とドライバはD55000で中低域担当です。 200Hz〜5000Hzを担当しています。Cその下の黒い小さなラッパがYLのホーンHS350とドライバがD35000で5000Hz〜9000Hzの高域部分の担当です。Dその横の金色の丸形のスピーカーはYLのスーパーツイーターD18000で9000Hz以上の超高域担当です。今ではほとんど見ることのないこれらのホーン型スピーカーは30〜40年位前の製品ではないかと思います。しかし最新のハイレゾ音源もリアルに再現しています。
このように上記のAのウーファーとB〜Dのホーンスピーカーの各々にパワーアンプをつないでマルチスピーカーシステムを構築しています左右の黒い縦長のスピーカーはテレビ用で、マルチには含まれません。
 ●YL音響ホーン(吉村ラボラトリー)を使ってのマルチアンプシステム製作記録はこちら!

 E高域用と超高域用のスピーカー用パワーアンプです。2台とも同じでこれも1988年発売の古いものです。これまで1〜2回修理履歴があります。300W+300Wの出力はこの使用法では出ることはありません。Fの木目のアンプは中低音域を担当している EXCLUSIVE M4aという知る人ぞ知る名機です。1981年発売で純A級アンプで有名でした。出力のわりに発熱が大きいので、夏は大変、冬は暖房効果抜群です。
@Accuphase モノラルパワーアンプ M-100・・・1981年発売の500Wモノアンプです。低音専用のアンプとして使用しています。我が家で許せる最大の音量時に14Wを記録しました。500Wの出力なんてまったく無駄ですが、それにより力強い低音を引き出してくれています。重量がすごくて1台41.5`もあるので、専用のラックを作って載せています。
 真空管アンプ。時々使っていますが、ほんのりと光る独特の雰囲気は音楽とともに夜のひと時を楽しませてくれます。
 これも1978年発売の相当古いものです。今ではデジタル録音が主流になりましたが、この当時はこのオープンテープデッキが最高の音質で録音できるレコーダでした。この当時オーディオ専門店の店長だった私は、プロのミュージシャンにお願いしてお店の会場で生演奏の録音会をしていました。その録音テープがたくさんあるので、それを最新のデジタルレコーダでハイレゾ録音しています。

●これから先が最新の自慢のオーディオです。
ハイエンドオーディオメーカーのTADのCDプレーヤーTAD-D1000MkIIです!
ただのCDプレーヤーだけでなく!デジタル機器を光ケーブルや同軸ケーブル、
USBケーブルなどを使って本機のDAC(デジタル・アナログコンバーター)
に接続してデジタル信号をアナログに変えて再生するので、ブルーレイや
インターネットラジオ・パソコンも直接接続して最高の音質で再生してくれます!
下のローズウッドの台は、同メーカーのオーディオボードです。
このTAD-D1000MkIIが、我が家のオーディオの中心的存在です。

 
●そして次にご紹介する機器は、これらも我が家のオーディオに革命をもたらしてくれた
オーディオ機器です。左が4CHのチャンネルディバイダ、低音から超高音まで全4台の
スピーカーの再生する帯域をこのチャンネルディバイダで分けて4台のパワーアンプに
送ります。これがマルチアンプ方式のオーディオシステムには欠かせないものです。
しかし現在ではどこのメーカーも新製品の発売がありません。安価で高性能をうたっている
某国製の物も使ってみましたが全くダメ!どうしてもノイズが出て、そのために長い間
ストレスが溜まってしまい、あきらめかけたこともありました。
オークションに誰か昔の高級機を出してくれていないかいつも見ていました。そんな時
「GICフィルター式チャンネルデバイダー」という出品を見つけました。さて何だろう?
中々よく意味がわかりませんでしたが、その出品者のHPを見つけ読んでみました。
すごい!これは面白そう!すぐメールをして問い合わせをしたところ、すぐ返事が
帰ってきました。そして試聴も可です!とのこと。すぐお願いして送っていただきました。
何と嘘のように今までの悩みが解決、調整は自分の耳で聴いただけで適当に調整
しましたが、とてもバランスよく簡単にできます。きちんとレベルを合わせた方が良いとは
思いますが、自分の出したい低音、超高音、時には管楽器の力強い音、自分の聴きたい
帯域をその都度さわって好きな音量で聴ける。細かい調整よりも好みで音作りができる
そして全くノイズはなし!このチャンネルディバイダはすごい!
すぐお願いして、こちらの希望の周波数を決めてオーダーメイドで発注。価格もとても
リーズナブル。ついでにHPに書いてあった「フラットバッファアンプ〜RK501搭載」
のプリアンプを発注しました。(右)これまでEXCLUSIVEのC3aという30年以上前の
超人気のプリアンプを使っていましたが、はるかにしのぐ性能です。すぐ入れ替えて
現在のシステムになったのです。本当にリーズナブルな価格でこちらの希望することに、
気持ちよく答えてくれる宮城県のガレージメーカーさんです。
下記のURLからご覧ください!
http://www2s.biglobe.ne.jp/~yapsys/

 「GICフィルター式チャンネルデバイダー」
マルチチャンネルには必ず必要なチャンネルディバイダです。スピーカーの再生できる帯域に合わせて帯域を決めていきます。我が家は低音28Hz〜200Hz、中低音200Hz〜5000Hz、高音5000Hz〜9000Hz、超高音9000Hz以上としています。昔存在していたメーカー製の機器はボリュームや周波数切り替えができたので試聴しながら決めることができましたが、たくさんの切替やボリュームで音質が悪くなっていました。GIC式は下の写真のように内部のコネクタに周波数フィルタを差し込んで半固定です。換えるときはそのフィルター基板を差し替えて使用します。
 
 「フラットバッファアンプ〜RK501搭載」
正面から見ると左に電源スイッチ、真中にボリュームがあるだけ。CDやブルーレイ・インターネットラジオ・パソコンなど、切り替えたいときは上記のTADのCDプレーヤで切り替えます。だからプリアンプには必要がないので省いてもらいました。もちろん希望すれば増設可能です。下の写真がプリアンプの内部ですが、左側の小さな白い基板がフラットアンプ本体です。真中の金色のボリュームが自慢のボリュームで「アルプス社」の受注生産の手作りボリューム「RK501」です。これはこのプリアンプの金額の半分近くを占めています。ボリュームを下げても上げても左右や音質の差は皆無です。
 
 
 ●右・これがアルプス社のRK501。内部の本体は手で触るときれいな真鍮が錆びるので必ず手袋を使用します。半田付けも2〜3回まで。それ以上は保証してくれません。毎日オーディオに電源を入れますが、このボリュームを回すフィーリングがとても好きで、微妙な音量調整ができるのは多分このボリュームだけではないでしょうか。

●かなり懐かしいスピーカーです。
これは取引先のオーディオ修理工房の試聴室に飾ってあったパイオニアの最後の
ブックシェルフタイプのスピーカー S-955III です。あまりにも懐かしかったのと
30年以上も前のものなのにとても程度が良くてつい欲しくなって買い取ってきました。
1982年発売でその当時有名だったPT−R7というスーパーツイーターが付いているのが
特徴です。その当時は海外製のJBLやアルティック、タンノイの全盛時代で、みなさん
国産のスピーカーにはあまり興味を示さなかったのです。当時はレコード主体でJAZZ
やクラシックを再生すると、このスピーカーのようにバランスが取れて周波数特性も広く
特徴のない優等生は面白くないという評判だったのです。
しかし今回、我が家に持ってきてハイレゾを再生してみたところ、かつて聴いたことの
ないくらい広帯域の再生ができるのです。さらにTADのTAD−M2500という
パワーアンプをつないで聴いてみたところ、高域だけでなく超低域まで力強く再生
してくれました。昔は狭い部屋でこの36cmウーファーでレコードを聴いても、ハウリングが
起こるとウーファーがゆらゆら揺れるだけで、超低域は再現できませんでした。きっと
このすばらしいスピーカーの設計者も現在は退職されて、この新しいアンプや音源で
聴く機会がなければ、本当のすごさを知ることができないだろうなと、ちょっとかわいそうな
思いがしました。下の写真の左がS−955III。少し小型はウーファーのエッジ修理で
お預かりしていたS−933です。

 ●パイオニアS−955IIIです。外形寸法 幅465×高さ720×奥行440mm 質量は47kgです。何しろ重い!
 ●右・エッジ交換とスコーカー断線で修理お預かり中のS−933。現在は客先に返却しました。中高域はほぼ同じような音です。ウーファーの口径が32cmです。
 ●1970〜80年代には、このような高級機が国産でもたくさん生産されていました。今ではこのくらいのクラスはほとんど新製品が出てきていません。とても残念です。
     

●これがTADのパワーアンプ TAD−M2500です。
自分でももう一度試聴したかったこのアンプを、お客様のご希望があったので、メーカーに
頼んで試聴機を貸していただきました。音は一度聴いたら忘れられなくなるくらいインパクトが
あります。ついでに重量もとんでもなく重い!車に積んで家の中まで奥さんと二人で文句を
言われながら肩もみ条件付きで運びました。いったい何が入っているんだろう?重量43キロ
このサイズでちょっと重すぎる!本当に腰にきました。5月いっぱいお借りする予定です。
上記のS−955IIIにつなぐだけでなく、マルチアンプの中音域のアンプとして使ってみます。
3月にも試聴したので音はよくわかっていますが、今回TADの推奨する接続方法、CD
プレーヤーTAD−D1000MkIIの完全バランス出力とTAD−M2500の完全バランス入力
をつなぎ、プリアンプなしでTAD−D1000MkIIのプリ機能を使用しての試聴をするのです
今はアンバランス接続で
「フラットバッファアンプ〜RK501搭載」を間に入れていますが
これがどれくらい違うかテストしてみます。結果は後日お知らせします。


●2chパワーアンプ
●定格出力・・・500 W(JEITA、2チャンネル同時駆動、20 Hz〜20 kHz、T.H.D. 1.0 %、4 Ω)
●定格歪率・・・0.05 %以下(20 Hz〜20 kHz、250 W、4 Ω)
●SN比・・・112 dB以上
●周波数特性・・・5 Hz〜50 kHz、−3 dB
●利得・BALANCE・・・29.5 dB
●入力端子(感度・インピーダンス)・・・1.5 V/220 kΩ(Balance)、0.75 V/47 kΩ(Unbalance)
●消費電力・・・250W
●外形寸法・・・440 mm(W)×170 mm(H)×467 mm(D)
●質量・・・43キロ
●標準価格・・・1,600,000円(税別)
※現在は新製品 TAD−M2500MkII になっています。標準価格・・・1,680,000円(税別)